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小泉進次郎の環境大臣就任について思うこと

第四次内閣改造により初の大臣就任となった小泉進次郎氏が早速トラブルを起こしている。

前大臣の原田義昭氏が退任直前に汚染水を流す発言をしていたことを打ち消すように福島知事と面会の際に発言した。

また最終的に原発は廃止するべしと父親の小泉純一郎氏の意向をくんだ発言をしている。

この発言は福島の復興に関わる連続性を打ち消した格好となる。

今までは自民党内で若い政治家が血気にはやり内閣を批判する発言をしていたことは許されていた。

またそういった発言をすることでメディアの露出も増えた。

今では日本のケネディ家とまで報道される認知度を得た。

勇み足で環境大臣に就任しただろうがここ一週間の動きは血気にはやっていた若い政治家スタイルを踏襲したものとなった。

福島の汚染水を海水にうすめて放出するのは環境省原子力委員会が長い年月をかけて構想していたものだ。

大量に出てきた汚染水を永久に保管し続けることはできない。

どこかの段階で少しずつ放出しなければ保管コストは莫大なものになる。

前大臣退任の前に失言ともとれる発言をあえてしたのは後続に変えられない流れを作ることで新大臣に責任を負わせないようにした気配りだったと思う。

また汚染土に関しても30年の一時保管を厳守するよう要望を受けて努力すると返答した。

この返答自体は問題ないが、汚染水の放出に対して謝罪した直後の話なだけに福島県知事に一本取られた格好となった。

その後に原子力発電を廃止するべきと発表したことも含めて環境省原子力員会、原田氏等のメンツを潰した格好となる。

トップダウンの改革を実施するという姿勢は大衆受けするが、実施となった際に官僚たちの支持を得にくいやり方をとってしまった。

懸念するのは鳩山首相時代の普天間移転問題を振り出しに戻したことと同じように積みあがり続ける汚染水と汚染土の問題が自身のキャリアに重しとなることだ。

小泉環境大臣が名言したが、実施されなかった場合その責任をかぶることになる。

プルトニウムの最終保管地の問題も30年以上たっても候補が決まらない。

汚染土や汚染水の保管をしてくれる自治体が名乗りあげるとは現状思えない。

これこそ失言と呼べるものだと私は思う。

大臣となった以上情や義理だけでどうにかできる立場ではなくなった。

今までの内閣の方針や環境大臣の方向性について理解した上で発言する必要がある。

一つの失言によって莫大なコストを国民が支払うことになる。

汚染水にしても環境基準に照らし合わせれば安全である。

震災前には原発周辺はいい漁場出会ったという話もある。

また原発を廃止する発言も昨今さらに深刻化している地球温暖化の対策を主導しているのは環境省である。

原発を廃止したら火力に依存することになるが、地球温暖化対策との整合性もとれないのと京都議定書からの逸脱ともなりかねない。

現状太陽光や風力ではまかないきれないのは明白であり、今後技術革新が起こったとしても発電した電力を供給するインフラ整備の拡充等なすべきことは多い。

当然電気料金の上乗せは国民生活に重くのしかかることになる。

大きな失態をしたと本人が認めなければ将来的に小泉進次郎氏が総理になる目はなくなるだろう。

総裁選に出馬するならば過去の汚点はできるだけ内容にしておく必要がある。

だが福島の原子力関連問題はは数十年単位で整理する問題である。

あとになって発言の整合性と実績について問われることになりそうだ。