貨幣の電子化と災害時の問題について思うこと
日本のキャッシュレス化が国を挙げて推進されている。
現在ある程度のチェーン店ならどこでもクレジットカード等の電子決済が可能となっている。
都会に住んでいれば現金がなくても生活可能となっている。
とはいえいくら現金嫌いでも現金を持ち歩かない人はほぼいない。
その原因非常時における支払い問題にある。
地震や水害、停電等において電気が通じない状態となったときに電子決済ができない問題がある。
災害時コンビニで調達する際にも電気がないために現金のみの取扱となる。
略奪すれば問題解決ではあるが、できなければ命にも関わる危機となる。
先端技術で身を守っているにも関わらず非常時には略奪するしかないという滑稽なことになる。
しかし電子決済普及が進んだのはここ数年の話だ。
当然インフラ整備はそんなに早く進まない。
ある一定程度普及した段階で非常時における対応を強化する試みが行われるだろう。
なぜそんな予測ができるかといえば、貨幣は信用創造に依拠しているからだ。
すなわち日本銀行券の福沢諭吉が書かれた凝った紙を皆が10000円として価値があると認めており、政府が担保しているからだ。
現在特に電子通貨は現金の代替として発展してきた。
ポイントのような現金として扱えるものから脱却をはかりたおと思うだろう。
信用創造するためには非常時でも安定して利用できるインフラが必要となる。
紙幣が偽造防止のために凝った装飾を施しているのも信用して利用してもらうためだ。
電子通貨におけるハッキング等の対策も当然必要だが、一般人から目に見えない。
安定して利用できる宣伝のためにも災害対策が必要となる。
コンビニのレジに小型バッテリーを入れたり、ATMの電子通貨部分だけ使えるようにするなど対策が順次出てくるだろう。
ネット環境も安定度は有線より劣るが非常時のみに無線が使えるようにするか、内部に情報をためておいて回線復旧と共にデータ送信することもできる。
自分はセブン銀行がこういったことを率先してやるような気がしている。
セブン銀行は現金をnanacoにしてもらうことでセブン&アイグループで利用してもらうことを目的の一つとしている。
また銀行として後発であり、店舗を持たないことから信用に関して地方銀行より一つ低く見られているような感覚がある。
コンビニ等の小売業としては抜群の信頼性があるが、銀行の信頼性には少し低いといったところだ。
当然信頼性というのはすぐに得られるものではない。
特に店舗を持たないためATMが店舗と同義語と言ってもいい。
そんなATMが非常時使えれば店舗型銀行と同じように利用できる。
信頼性が格段に向上し、少なくない人が店舗型銀行終焉を謳うだろう。
夢の見過ぎかもしれないが交通系ICカードが普及して10年程度しか経っていない。
今後の飛躍に期待が持てる。