私は誰かの知識によってできている

自分の知識は誰かの知識や情報の集積体に過ぎず、そこに個はあるのだろうか?っという体でダラダラ書く

不動産について思うこと

去年は不動産に関わることが多い一年だった。

マンション購入という人生の一大イベントをこなした。

数千万円の大金を35年ローンを組むという異常かつリスクのある行動をとった。

この不安定な社会で安定した定職につき続けることを前提としたローンを組むことは異常なことだと思った。

その時からローンのことや不動産のことに興味を持ってyoutube楽待チャンネルに登録して動画を見たりなどして調べたりしていた。

また9月に入ったら親戚の家を売却するという話が急浮上した。

再建築不可物件に住んでいる親戚の隣の家が売却されるため一緒にどうですかというお誘いだった。

隣の家と同時に売却できれば再建築不可という制約もなくなり比較的高額で売却可能となるためありがたい話であった。

しかし当人からしてみればいきなり家売りませんかは精神的に負荷のかかる話で、「立ち退き要求された」と電話がかかってくる位混乱していた。

そんな親戚との間に入って不動産仲介業者と話をまとめて売却まで話をすすめることができた。

建物は50年以上経っているため取り壊して建売住宅を作る法人に売却することになった。

親戚は中古マンションを購入し、傾いた50年の家から安全な住居に引っ越しできることになった。

 

こういったゴタゴタを経験して思ったことが3つある。

まず不動産業者は電話大好きな人種だった。

メールで済みそうな話も電話かけて連絡してくる。

かけ直すと格安携帯の高額な電話代請求されるし、電話嫌いなためうんざりする。

電話で必要な書類や期日が伝えられるため、記憶しておくことも大変だった。

対面だったが2日後に200万円以上の大金を諸経費として用意してほしいと言われたときには唖然とした。

こういった数百万、数千万円の話がトントン進むためついていくのが大変である。

法律規制で仲介業者が手にできる金額に上限があったりするためボラれるようなことはなかったが、注意しておかないとそういうことができてしまうと思った。

知識量に差があるためどうしても業者が有利となってしまう。

サブリース契約等で多くの人が騙されたりするのも納得できてしまった。

 

もう一つ思ったことは不動産業界に素人が入るべきではないことだ。

副業目的や不労所得のためと称して素人が参入することが多くなった。

だが専門知識が多く必要で、初期投資金額も大きい不動産業界に素人が参入することはカモネギさんでしかない。

動機が金儲けという理由もいただけない。

不動産業界でご飯を食べたいと骨を埋める覚悟があるならともかく、働きたくないや将来の安定のためという目的意識では自分の考え方の軸が定まらない。

軸が定まらいため利回りが高い物件をひたすら求めたり、明快な数字をみて極端な行動に走りやすくなってしまう。

業者の提示したシミュレーションの数字を鵜呑みにしてしまう原因ともなる。

そもそもサラリーマンがやるにはハードルが高い。

最低でも物件を買付、周辺価格も加味して賃貸金額の設定、ジモティ等に広告を出して入居者を募り入居、入居後もきちんと毎月入金してくれるか確認したり、故障等があれば対応しなければならないためやることが意外と多い。

買った物件に不具合あれば修理は日曜大工でないと利益が確保できないなど初期の時間投資も多い。

なにより人に貸すという不安定要素がリスクを増大させている。

人が借りてくれるかという他人に依存した収入形態であるためスケールメリットがないと安定できない。

安定させるには複数の物件所有は前提となる。

もはやサラリーマンで片手間でやるには荷が重すぎる。

また貸す相手の経済状況や人柄を見極めるのも難しく、毎月支払ってくれるかという心配や退去時にかかる追加費用を踏み倒されるリスクもある。

そもそも物件買付からしてハードルが高い。

いい物件があったとしてすぐに現地に行って下調べする必要がある。

物件だけではなく周辺環境も調べて入居してくれるかという判断を素早くしなくてはならない。

また購入金額も適正であるかを考慮する必要がある。

ヤフオクで不用品を売る金額設定ですら苦労するのに物件の金額が「適正」であるとどうやって判断するのだろうか。

かかるリスクをすべて許容できたとしても一物件から得られる収入は月数万円程度なのだ。

これだったらやりたい人にお金を貸す側に回ったほうが確実に利益回収できるのでお得だと思う。

貸す相手と収支計算ができれば利益を見込める。

返せないなら契約に基づき物件差し押さえ等して売却すれば手間が少ない。

管理や入居者がつかないなど大きなリスクを負う必要もない。

結局金持ちしかできない芸当で、貧乏人である私にはできない。

だから不動産には仲介業者・賃貸保証業者等多くの業者がおり、連携してリスク分散させている。

大きな金額が動くため一攫千金を狙いたくなる。

だが大きな金額が動くからこそ、個人が参入できる幅もすごく狭いと思った。

3つ目はこれから副業が多くの企業で解禁されていくことから参入者が多くなることだ。

カモネギさんがどんどん参入することで騙そうとする業者が賑わうことだろう。

しかしながら長期的に人口減少をむかえる日本で高騰する場所は極めて限られている。

土地の値段の高騰が狙えず、逆に土地価格が下落する局面で建物を建てたりして賃貸経営するもとは高度な出口戦略が必要となるだろう。

私はゴールドラッシュの時にシャベルやヘルメットを売るような機転をきかせたいが傍観者として終わるだろう。

まぁ副業解禁したから副業しようと考えている時点で周回遅れであることを自覚することが大事だなと思う。