私は誰かの知識によってできている

自分の知識は誰かの知識や情報の集積体に過ぎず、そこに個はあるのだろうか?っという体でダラダラ書く

会社員とフリーランスについて思うこと


タクシー運転手シリーズ 軽貨物といえば ふっきー【一生フリーランスします】さん

フッキーさんというフリーランスの人を時々チェックしている。

自分は会社員なので隣の芝を気にするようにフリーランスの人をチェックしている。

特にアマゾンフレックスフリーランスを使ってヤマト運輸等の大手から自分たちへと物流を統合したい意向もある。

そのためアマゾンギフト券25000円分プレゼントといった特典も用意されている。

アマゾンとしてはフリーランスだけではなく、会社員で車を所有している人も気軽にできるように敷居をできるだけ低くしている。

フッキーさんは自分で営業を行い、配送を受注している。

また定期の配送がないときや半日で終了することも多い。

そのときはアプリで今すぐ運んでほしいと依頼しているところにエントリーする。

抽選に合格すれば仕事がすぐに貰えるのだ。

そのため半日定期の配送をした先でアプリで検索してエントリーすれば、帰りは空ではなく仕事をしながら帰ることもできる。

また配送業では時間指定もあるため時間潰すことも多い。

その時はブログやユーチューブにアップする動画編集等の時間にあてている。

フッキーさんのようにスキルがなくてもフリーランスができる時代が到来している。

 

自分は設備業で現場代理人をしていた。

設備の監督で職人を何人も使って仕事を割り振っていた。

彼らの多くは会社員ではなく、一人親方であり自営業者だった。

フリーランスとは少し毛色が違い、腕一本で仕事をしていた。

そんな彼らもフッキーさんより少し多くの賃金を得ていた。

しかしフリーランスとは違い生活は傍目からみても大変そうだった。

まず仕事は常にあるわけではない。

特に工事系は決算前は忙しく、4月といった年初等はものすごく暇である。

そのため仕事の波が大きい。

暇な時は金の心配をする。

しかし繁忙期も半端ではない忙しさである。

二徹、三徹するほど寝る暇がないときもあるくらい仕事で埋め尽くされる。

そのため金より体の心配をする。

そうやって稼いだ金額も8時間労働で最低25000円程度だ。

そこから車両損料や各種保険料等が差っ引かれる。

業種によっては別に保険料等の名目で貰えるのかもしれない。

フッキーさんも多い日は27000円程度貰えるが、少ないときは18000円等まで下がってしまう。

そこから燃料や高速代等が引かれてしまう。

 

確かにアルバイトで時給800円とかやっているよりかは収入が多い。

そういう意味ではコンビニアルバイトより生活レベルは向上するだろう。

しかし会社員との大きな違いは社会保障にある。

フリーランス国民年金である。

会社員は厚生年金であるが、会社と折半してくれる。

そのため会社員が毎月払っている金額の倍を実際は支払っていることになる。

そのため年収は実際より厚生年金の会社負担分だけ多くなる。

また会社員は事故を起こしたり、遭ったりしたときに労災が使える。

またなにより賃金が毎月ほぼ定額で貰えるため生活設計が立てやすいこともある。

会社員からフリーランスになる人の多くはこういった利点を意識していない人がいる。

フリーランスになると国民年金で全額自分で払うことになる。

労災についても最近は元請責任で保険確認を求めてくるところもある。

また労災保険が使用できたとしても元請からの評価は下がるし、入院中収入を得ることができなくなる。

もちろん保険によってカバーするものもあるが、当然その分高くなる。

また元請からの支払いも遅延したり、払われない可能性もある。

そして払われる場合は最後に一括のことが多いため、数ヶ月に渡るような大きな仕事の場合、経費も含めて全て持ち出しとなる。

ローンで借受をしている人もいるが、金利を元請けが払ってはくれない。

フリーランスは将来の保証を自分で面倒を見る必要がある。

 

終身雇用は現在の法体系では簡単になくせないという事実とこれから向かうべき方向 - 銀行員のための教科書

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ここまでの話は従来言われていたことでもある。

会社員は安定していて、フリーランスは自由はあるが不安定である。

しかし終身雇用制度が崩壊していき、年金自体が破綻することによって安定は失われた。

すぐに退職金がなくなるといった話はない。

また年金については将来的に払われないわけではないが、支払い金額は生活できないレベルでしか支給されなくなるだろう。

このため会社は副業を認める等の舵取りを迫られることとなる。

賃金を安く抑え、退職金も出さない、早期退職で中年をクビにする等の横暴が多くなると会社自体の安定が望めなくなる。

人材流失による質的劣化は短期的利益の享受と長期的破綻という結果を会社にもたらす。

私は必ずしも会社員でいる必要はないと思う。

しかしフリーランスになるにも会社員でいるにもリスクを伴なうことを意識しておく必要がある。

また最大の強みはいつでも転職したりして自分の社会人としてのスキルがどこでも通用できるようにしておくことだと思う。