商品価値について思う
「今日は久しぶりに吉野家に行ってみるか」
仕事で遅くなったたため手早く食事を済ませようと吉野家へ行った。
クタクタの体で店の前に行ったら警備員が立っていた。
なんの騒ぎかと思ったらソフトバンクの並盛り牛丼無料デーだった。
店内は満席で店員は忙しそうに働いている。
外には一人案内係の店員がいて客の誘導をしていた。
客の誘導用にカラーコーンとバーがいくつかあり、30人位並べるようになっていた。
自分が行ったとき10人位が並んでいた。
話が変わるがコンビニでは3回品物がないと客が思うと来店機会がぐっと減る。
そのため狭い店ではあるが、普段売れることのない下着類や電池なども売っている。
一方吉野家ではタダ券を特定の客に配り、一時的な集客をした。
だが結局自分のように食べたいと思った人間の機会を取り逃している。
別の日にカルディへ行った。
求めていたのはコーヒーフィルターとドリッパーだ。
一軒目ではフィルターが3種類あったが、適合するドリッパーは一つしかなかった。
店員に他のドリッパーがあるかを聞いたが、これだけですので適合するのを買ってくださいと言われた。
「他のは何のためにあるんだろう」という言葉を飲み込んで帰り道にあるもう一軒のカルディへ行った。
次の店ではドリッパーがあったが、3種類のうちほしいフィルターだけが売り切れだった。
この2つの店が合わされば品物が揃うという状況となっていた。
店舗では様々なイベントや商品の発注や販売をしている。
その流れをうまくコントロールするのが店舗運営の醍醐味である。
しかし店舗で無料券を配布したり、特定の商品を手厚くしてほかをないがしろにすることが客にとって幸せではない。
以前聞いた話の中で価値>価格であれば客は購入するらしい。
だが多くの企業では価格を下げることで価値あるように見せる手法を多用する。
しかし下げたのは価格だけではなく、ブランドイメージや商品価値も下がっている。
何かとお騒がせなゾゾタウンが割引セール騒動を引き起こした。
ブランドイメージ毀損の可能性もあるため撤退した店舗があった。
全体からみれば少数ではある。
だが一度毀損したイメージをもとに戻すには長い年月がかかる。
ビジネスにとって長い年月という重みに耐えられる企業はない。
だからこそ値引きをしないことで守っている企業もある。
安かろう悪かろうというのは大体の製品に当てはまるジンクスだ。
そしてそういった製品を売っている企業体質もそうなっていくことが多い。
社員の品質低下によって客離れをし、価格を下げることで悪循環に陥る。
これからの時代は安いからといって売れる時代ではないし、それを購入する人口そのものが減少する。
商品価値について真剣に考える時代になりつつある。
なぜなら価格を下げても買う人が少なくなっているのだから。