私は誰かの知識によってできている

自分の知識は誰かの知識や情報の集積体に過ぎず、そこに個はあるのだろうか?っという体でダラダラ書く

労働者不足についての雑感

 労働賃金が上昇しないことについて前の記事でふれた。

 

seiryuu123.hatenablog.comあれから自分なりに考えてみた。

今回は労働力不足についてである。

経団連等多くの企業では人手不足を訴えている。

それは低賃金で働いてくれるという人材のことを指している。

政府はインフレにもっていこうとして政策を展開している。

その結果物価はゆるやかな上昇志向を迎える。

しかし企業は賃金上昇をインフレベースよりさらにゆるやかであるか、停滞している。

その結果消費がのびなやむ現状を多くの記事が指摘している。

中には移民を入れるとか頓珍漢なことをいっているやつまでいる。

それは無視しても保守系の人物でも労働者の賃金は低いほうがいいというやつもいる。

理屈としては日本には天然資源がなく、領土に対する人口が多いい。

そのため教育を施した上で低賃金で働かないと諸外国に追いつかないという。

その理屈で行くならば当然中国に軍配があがる。

戦前の東北での貧困や南米等への移民推薦の名残を感じる。

 

同じことをしていても無理なことは中国の急成長をみていればわかるはずだ。

高学歴の低賃金労働者なんていうのは日本以外にも多くいる。

人数でいれば発展途上国の成長後期にはそういった人材であふれかえる。

とはいえ仮に日本人が特別優秀だからとか言うのにも無理がある。

数の多さに質だけでは太刀打ちできないからだ。

もはや前提を変えるしかない。

つまり経済成長と国民の多さを比例しにくい経済を構築することになる。

 

経済において消費財というのは人間が必ず消費するものである。

全体量としては金持ちも貧者も消費するのにはかわりはない。

富めるもの貧しきものも食事する量には変化はほどんどないといっていい。

こういうのにはなにかことわざがあった気がするが…

まぁとにかく人数が大きければ消費財も多く消費することになる。

そのため人数が大きければ当然生産量も多くなる。

市場に投入される資金量も増大し、消費財を生産している会社は儲かるという話だ。

この構造を変化させるのは無謀ではある。

そのため低賃金労働者を社会からできるだけ少なくする方法があればいいとなんとなく想像してみた。

馬鹿に思われるだろうが、こういった発想がなければ世の中変わらんて。

 

まず簡単にできるのは全自動化だ。

初期投資を考えない場合、可能性は広がる。

コンビニで考えてみる。

レジについてはアマゾンが無人化実験店舗を出しているのでそろそろうまい方法が確立されると思う。

ICチップにしろ、カメラにしろ人間を監視していれば可能なことだ。

万引きについては出入りの際にはナナコカードをかざせばいい。

個人情報を入れておけば、店内で不審な動きをしていればカメラで追跡可能となる。

カメラで追跡するのもAIにできる。

商品陳列については人間の手が必要とはなるだろう。

ロボットまで導入するのはコストパフォーマンスが合わないからだ。

とはいえ各店舗には管理者が必要となるのだから品出し要員として一人いればいいようにオペレーションを組めばいいと思う。

また夜には商品補充をせずに、朝方やれば夜間は完全無人も可能となる。

レジでの会計業務以外の複雑な作業については、いくつか方法があるがローソンだとロッピィ等の端末を導入して行えば問題ないだろう。

荷物の発送についても宅配ロッカーを使用して支払いをナナコカードで行えばいい。

金額ともののサイズがあわなければもっていかないという仕組みになる。

清掃については床を格子状にしてその下を中国のトイレであったように水を流すといったことや、お掃除ロボットの導入で事足りるだろう。

こういったことは客に対して不便をしいることも多々あるだろう。

とはいえ効率化の第一歩は客にどれだけ上手に動いてもらうかから始まる。

 

前職では工事現場の監督をしていた。

施主からの要望はとどまることを知らない。

当然できないこともある。

そんなとき条件を出して店舗の人員にやってもらうこともあった。

その時は清掃や商品陳列の順番を融通してもらうことである。

おもてなしとか人とのふれあいとか企業では言う。

しかし現在多くの企業は接客マニュアルを基に教育を実施している。

店員はマニュアル通りに接客することを求められており、逆によかれと思ってやったことがネットに流出した場合の負の効果について非常に恐れる。

常々思っていたが、日本は本当におもてなしの文化があるのだろうかとも思う。

接客マニュアルは責任逃れに使用されているのが現状である。

例えば注文した場合「注文を繰り返させていただきます」といったことや「他にございませんでしょうか」といったことは客にお前の頼んだものはこれだからなと言っているようなものだ。

また全ての商品を運んだあとには「以上でお揃いでしょうか」となる。

これは客に対してお前の頼んだもんは全部か確認しろと暗に促している。

すでに接客マニュアルにより客に要望していることに変わりはないのだ。

そして多くの低賃金労働ではそれ以上を行うことは企業側にしてみればトラブルのもととなるためやらせないことになっているところもある。

 

すでに労働者がロボットみたいに動くことを想定しているのだから自動化したところで支障はないだろう。

自動化に伴うメリットは人件費の削減が最も多い。

しかしそれ以外にも制服等の備品が少なくてすむ。

また教育や人材管理も簡略化できる。

組織のスリム化となり、販管費が減る。

また福利厚生費も少なくなるため一人あたりの収益が増大するのだ。

そして何より体制の変革により従来必要とされていた多くの業務が見直される。

不必要である業務が削減できる。

客の要望だと思っていた業務について実は利益や集客に貢献していないことなどが発見される。

同時に必要とされていることもクローズアップされる。

 

これからの社会は人材の豊富さではなく、マニュアルにとらわれない変化に強い人物が多くの賃金を獲得する時代となるだろう。

横並びの賃金体系は戦後の一時期の特殊な形態である。

再び正常な社会が到来することになる。