若者の貧困についての雑感
シノドスの下記の記事を読んだ
先進国の貧困が目に見えないものになっていることは以前から感じていることだ。
即ちネットカフェや記事内にあったシェアハウスのようなところで一夜を過ごすことができてしまうため、わざわざホームレスになる必要もないのだから。
家にいる人間の数はその国家の豊かさを計る一つの指標となる。
発展途上国が大人数で一つの家に住んでいるのは単純に家賃を払うだけの経済力がないためでもある。
先進国になれば各人の可処分所得が増大することから早期に親元を離れ独立することができる。
しかし衰退期にはいると可処分所得が減少することから実家から離れることが難しくなってしまう。
長期的視点に立てば経済的に独立が難しくなれば親の仕事を継いだりすることが多くなるだろう。
しかしそれは仕事の多様性を奪うことであり、親から受けた仕事が必ずしも今後の生活をも保障するとは限らない。
また両親がサラリーマンであれば受け継ぐ仕事もない。
そしてなにより両親が死去したあとの住まう家もなくなることだ。
これまで日本はバブル崩壊後の若年層に対する社会保障を怠ってきた。
早い人では40歳になるであろうこうした現象を放置すれば社会の活力は失われ、衰退に拍車がかかるだろう。
いまや誰もが「あたりまえ」の人生を歩めなくなっている。
理想と現実との乖離を実感する人が多くなってもらいたい