安保法案の先にある台湾危機について嘆く
そのとき池袋にて右翼の街宣車が在日朝鮮人について述べており、新宿では安保法案に反対する人が宣伝していた。
反対派のレッテル貼りの巧妙さは賞賛に値するがそれだけしか価値の無い人々だ。
戦争法案という標語は聞いたものに嫌悪感を抱かせるのに十分な効果をもつ。
しかしプラカードを掲げている姿はまさしく「私は愚か者です」と言っているのと大差ない。
戦争の危機はいつの時代でもあり、法案が可決されようがされまいが変わることの無いものだ。
隣国が力をつければ当然どこかの段階で衝突する部分は出てくるものであり、外交にて決着がつかなければ戦争に持ち込み勝利をもって政治目的を達成したいと思うのは強者の理論である。
今中国が強者として振舞う以上日本に残された道はどこかの段階において中国と対決し、火の粉を振り払うことになる。
そのとき米国の動きいかんによって日本の出血量が変化する。
どこの段階において日本は動くかが焦点となる。
今回の法案はあくまでもその一つに過ぎない。
日本にとって台湾の喪失はシーレーン防衛を困難にするだけではなく、中国の太平洋進出の拠点及び防衛拠点となる。
今の日本の政治家に台湾危機が発生した場合かけつける度量がないことが問題。
戦前補給によって苦しめられた歴史を学ばないツケを払うことになる。
日本に真の意味で戦略をみにつけている政治家がどの程度いるのだろう。
中国の膨張が続けば台湾危機が発生するのは自明である。
その脅威は90年代の台湾危機が物語っている。
今はさらに強大化した中国によって米国の軍事介入も年々厳しさを増している。
台湾危機に際して外交、軍事を駆使し中国と渡り合える政治家はいないものかと思う。
まぁその前に危機が起こる前に台湾との軍事同盟なり武器輸出なりすることができる政治家が求められるが……