戦争で国外に脱出できると思っている人々
イケダハヤトさんの『まだ東京で消耗しているの?』の中で「無人兵器、情報戦、ハイパーノマドの台頭…「戦争」のイメージをアップデートする」で自身の戦争感について述べられている。
一貫していることは「考えてはいるが、自分は脱出できる」という自信である。
戦争が起こった際に逃げるという選択肢を選ぶ方はかなりの数に上る。
過去読売新聞が調査を行ったとき、国外へ逃亡する人が半数を超えていた(データが見つからなかった)。
まぁ単純に戦争が起こる時逃げれるのかという問題がある。
それは中国でも北朝鮮でも攻撃されたときに空が安全かという問題がある。
ケース1 中国と尖閣諸島を巡る戦い
尖閣諸島をめくる戦いが起こる一番の原因は偶発事故が拡大するというものだ。
現在中国政府は一見すると国内の統制を完全に掌握しているように思われるが、現場では個人の虚栄心や解放軍の暴走によって事態が深刻化しているケースが出てきている。
自衛隊機に対する異常接近やレーダーロックなどによりどちらかが撃墜されたりした場合、双方がさらなる戦力を投射することで事態が拡大していくことが現在最も考えられることである。
また90年代に起こった台湾海峡での中国の侵攻を巡るアメリカとの緊張状態になるということ。
どちらにしても事態が国民に伝わることが急であり、逃げるまでの時間がないことが問題となる。
それにそもそも戦争が起こるのは尖閣諸島、沖縄あたりまでであり、九州地方がかろうじて被害をこうむるかもしれない程度なのである。
こういう状況では逃げるほどでもないのだ。
北朝鮮の内部崩壊や軍事的恫喝が発展することによる全面戦争になった場合、当然北朝鮮は後方に位置している日本に対しても攻撃をしてくる。
標的は主に米軍や自衛隊施設に対する弾道ミサイルでの攻撃、日本国内にいる工作員によるインフラ攻撃にあうことが予想される。
この場合問題となるのは各航空会社がいつまで航空機を発着させるかがミソとなる。
当然各国の政府は戦争が勃発すれば自国民を引き上げさせるのに大量の航空機を送り込んでくるだろう。
その中で通常便が一体どの程度稼動しているかが勝負どころだろう。
空港にはたくさんの人でごった返すだろうし、戦争が始まったら当然航空機の発着はできなくなる可能性がある。
仮に戦争後も航空機の発着が可能だったとしても、米軍の飛行場が破壊された場合や受け入れ能力が限界を迎えれば、米軍の増援部隊は日本の一般空港も使用しての物資や部隊の輸送などを行う可能性もある。
それは韓国軍がどの程度で北朝鮮の部隊を食い止められるかによってもかかってくる。
当然朝鮮半島南部まで追いこままれれば米軍部隊は日本に集結させ、そこから朝鮮半島に送るようになる。
なぜなら部隊をいきなり最前線に送ることは自殺行為他ならないからだ。
また稼動している飛行場に大量の人がくれば当然テロのいい標的にされる。
インフラ破壊には日本人の戦争意欲を削ぐことを狙った攻撃も含まれ、一箇所に大勢がいるところを狙った爆弾攻撃に合う確立もグッと大きくなる。
また戦争が起こったとき全般に言えることだが、航空機は西と南に行くことはできなくなる。
中国領や北朝鮮の領空を掠めての飛行ができなくなるからだ。
よって逃げれるとすれば、アメリカ大陸のいずれかの国となる。
結局のところ現在の日本の状況下では戦争になっても逃げる必要はないし、むしろ逃げる方がリスクを負うようになるのだ。
戦争で逃げる必要が出てくるのは実際人民解放軍が本土に上陸してきたときであり、高知に住んでいるならテロの標的にあう確立もほぼゼロだ。
逃げることを考える前に当面の生活物資を確保するほうがよほど賢い選択だと思う。
ちなみに私は静岡にいるが逃げることはまったく考えていない。
まぁ富士山静岡空港で発着してる便の多くは西か南へ行くルートばかりなので逃げようがないが……。