ネット民意の胡散臭さ
ニコニコのプロマガでハックルさんの記事を拝見している。
そこで少し前に上がっていた。
『今年に入って負け続け るネット民』
という題名で「ネット民が持ち上げた人物が、その後ことごとく信用を失墜し、
都議会で女性議員へのセクハラを撲滅するもう一つの方法
という題名の通り話が展開すれば面白いことになってはいたのだろうが、ハックルさんの塩村文夏都議員に対する過去の評価をみているとそういったことをするひとではないこともわかっている。
ネットの力で大きなことを起こせるという事例として今回のことを評価することもできる。
しかし民意の暴走という観点からも見ることもできる。
彼女の過去やセクハラと取れる発言があったときの状況などを実際に知っている人はほとんどいないまま批判合戦が始まった。
ネット民意の胡散臭さはかつての戦間期に謳われていた『世論』と大差ないと思っている。
ドイツの領土欲に対して世論でもって対抗しようとしたのちの連合国諸国の敗北を見ているような感覚になる。
ネットに何かを書くことは基本的にその場で収束することでしかない。
そのことが大きな力になるには現実での行動が必ず必要となる。
今回はセクハラということで謝罪すれば収束する問題なので簡単に収まったが、これが法案や税制問題等大きくなってくるとどんなに騒いでいても強行採決される。
それでは選挙に落ちるだろうという考え方もあるだろうが、現在の選挙に行く層は65歳以上の年配者がかなりの割合を占めている。
一方ネット民意を謳う層の投票率はどんなに頑張っても現状では上回ることがない。
日本の選挙制度と人口ピラミッドの引き起こす結果、ネット民意は敗北するのは必然となる。
打開するには各人が選挙に行くことであり、ネット民意だけではなく現実での行動が社会を変えると思う。
ネットで何でもできると思うのは間違いであり、情報にしろなんにしろ誰かが現実で集めた情報のみがネットにあるだけである。
どっちかではなくどっちも必要。